開発の背景

感染症とワクチン

犬や猫等のコンパニオンアニマルを感染症から守るために、1960 年代から世界的にワクチネーションが普及してきました。その結果、ジステンパー、犬アデノウイルス、犬パルボウイルス感染症及び猫汎白血球減少症等の致死率が高い感染症の発生率は減少傾向にあります。一方でワクチネーションによる副作用の発生が報告されています。

ワクチネーションガイドライン

動物に優しい獣医療の提供のため、ワクチネーションによる副作用の発生率軽減及び最適なプログラムの作成を目指して、ワクチネーションガイドライン(以降ガイドライン)が提示されてきました。
2010 年に世界小動物獣医師会(WSAVA)から発表されたガイドラインは、アジア向けの提言も発表され、2015年には最新版が出ています。
ガイドラインは最新の科学的知見に基づいており、臨床獣医師がより安全にかつ免疫学的に正しいワクチネーションが出来る様に作成されています。ガイドラインのコンセプトは、科学的アプローチによってワクチンをコアワクチン、ノンコアワクチン及び非推奨ワクチンに分類し、過剰接種の抑制を図ることです。

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コアワクチンとノンコアワクチン

WSAVA による犬のコアワクチンには、ジステンパー、犬アデノウイルス及び犬パルボウイルス感染症に対する製品が、ノンコアワクチンには犬パラインフルエンザ、犬インフルエンザ、犬ボルデテラ感染症及び犬レプトスピラ症などに対する製品が、非推奨ワクチンには犬コロナウイルス感染症などに対する製品が該当します。
コアワクチンはすべての犬に接種しますが、ノンコアワクチンは感染リスクの高い犬にのみ接種するのが原則です。狂犬病は法令や流行状況など国や地域の事情によりコアワクチンに分類され、日本でもコアワクチンです。

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エビデンスに基づいたワクチネーション 抗体検査

ワクチネーションは、慣習的に年一回定期的に実施されています。しかし、十分な抗体があればワクチネーションは不要です。現在日本で全てのコアワクチンに対する抗体検査は、臨床現場で実施できないため検査会社に外注されています。検査会社では、CDV 及びCAV の抗体検査は中和試験(VN) など、CPV の抗体検査は赤血球凝集抑制試験(HI) などを実施するため検査結果が判明するまで数日を要します。そのため、結果によりワクチネーションを受けに再来院してもらうのが難しいこともあります。

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犬用ワクチチェック

臨床現場では、院内で使用できる抗体検査用体外診断キットの出現が望まれていました。このような背景のもと、犬用ワクチチェックが院内で使用できる検査キットとしてイスラエル Biogal社により開発されました。

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ワクチチェックの世界展開

2006年に開発元のイスラエルで販売開始されて以降、 2016年時点で、米国、カナダ、オーストラリア及びEUなど世界中の30ヵ国以上において使用されています。

VacciCheck World Wide